地球温暖化と感染症

ようやく長梅雨が明けたと思ったら、毎日暑苦しい日と未だ収束していない新型コロナへの不安の日々が続いています。地球温暖化に対する危機感は人々が置かれている状況によっても色々と異なるものと思いますが、店主はパリ協定のような地球温暖化対策に本気で取り組むことは人類にとって喫緊の課題と考えています。二酸化炭素排出削減・再生可能エネルギー促進と二酸化炭素を吸収する海藻(成長スピードは陸上植物の数十倍)による沿岸の藻場やマングローブを増やし、人工植樹実施などを併走させることが肝要(海洋の9%で海藻を育てれば世界のバイオ燃料総ての需要を満たせるとの試算もある)と思います。

飲食店にとっても温暖化による夏の暑さは冷房機器使用頻度が増加し、電気料金は甚大です。当店のように12坪程度の小さな店でも毎月の電気・ガス料金は5万円前後にもなり、その支払いに苦慮しています。なお、福島原発には莫大な処理費用(〇〇兆円?)が掛かり続け、しかも国民や飲食店の電気料金に転嫁され、到底看過できない状況です。

また、新型ウイルス感染症の増加・蔓延は温暖化との関連が指摘されています。森林火災により生態系が破壊され、多種のウイルス感染症(新型コロナも含む)発生要因にもなり得るコウモリが養豚場の果樹を餌にせざるを得なくなり、ウイルスがコウモリから豚に感染、人獣に共通する感染症(ヒトのウイルス性脳炎)になった実例も東南アジアで報告(100人死亡)されています。アジア・アフリカで生息する野生動物内には1000種類もの未知のウイルスが存在し、今後も新たなウイルス感染症の流行が懸念されます。さらに、2019年、世界的に著名な医学誌:ランセットは「地球温暖化による降雨、湿度上昇によってマラリアやデング熱などを媒介する蚊が繁殖し易くなる。」と警告しています。

毎日カレーやおつまみ創りに励んでおり、またコロナ禍で店舗運営も厳しい状況ですが、地球温暖化問題も注視し続けようと思います。

渡哲也さんが旅立たれました

先日、俳優の渡哲也さんの訃報が流れました。思い出すのは学生時代、ゼミの仲間と東京から関西方面に移動する新幹線グリーン車中に何と渡さんがいました。角刈り、薄茶のサングラス、隣席にはこわもてのマネージャー(?)らしき男性。芸能人に対してはあまり興味なかったのですが、渡さんは特別でした。渡さん主演の深作欣二監督映画なども鑑賞、感動したこともあり、独りで渡さんの座席に出向き、自分の手帳にサインをお願いしました。渡さんは表情一つ変えることなく洒落た万年筆でサインをしてくれました。その際、「渡さん、深作欣二さん監督の映画『仁義の墓場』を見ましたが、あれは素晴らしかったです。本当に感動しました!」と話し掛けました。すると、急に相好を崩され、心底嬉しそうに私の顔を見上げながら一言、「おう!」と深い感激の歎声(たんせい)をもらされました(渡さんは座席から立ち上がられ、私と男同士の固い握手をしてくれました)。

渡さんと言えば豪放磊落なイメージですが、豪胆かつ繊細な方だったように思います。また一人昭和を代表する大スターが旅立たれました。衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。