夏は痛風発作が起き易い!

痛風予備軍(または群)の高尿酸血症の患者数は国内で推定1千万人を超え、その数は痛風患者の10倍と言われていますが、夏は注意が必要です。過度の飲酒・筋トレ、脱水、サウナ、果糖(果物やスポーツドリンクに含有)の過剰摂取などにより血中尿酸値濃度は上昇し易くなり、さらに収まる気配のない新型コロナ感染予防マスク着用は脱水リスクが高まることもあり、夏場は痛風患者にとっては厄介な季節です。脱水によって利尿制限、尿酸が体内に保持されるため、血中尿酸値が高くなります。

尿酸はアルカリ性の液体に溶け易く、尿を弱アルカリ性にするアルカリ性食品の摂取は尿酸排泄・尿酸値低下につながります。

お酢、梅干し、海藻、野菜、イモ類、大豆・小豆・えんどう豆などの豆類、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、バナナなどの果物(果糖は体内で代謝される際、副産物として尿酸が生成されるため、採り過ぎは逆効果)などが代表的なアルカリ性食品です。

また、コーヒー自体は弱酸性ですが、体内で代謝された後に弱アルカリ性に代わることより、ブラックコーヒーに関してはアルカリ性食品に分類されます。なお、コーヒーの尿酸値に対する効果は論文によって異なるようですが、少なくともドリップコーヒーは痛風発作にはプラスに働くようです。特にドリップコーヒーは多種のポリフェノール、抗酸化物質を含有、痛風の炎症を和らげる抗炎症作用を有するとの報告もあります(ただし、利尿作用のあるカフェイン含有量が多いコーヒーや緑茶は摂り過ぎによる脱水⇒痛風悪化に注意)。

筋トレのような無酸素運動によって筋肉に生じる乳酸の排泄が優先され、尿酸排泄が抑制されてしまう結果、尿酸値が上がってしまいます。なお、店主は中学時代から毎日欠かさずトレーニング(一部筋トレ)を実施していますが、東北から上京した頃の食生活は野菜摂取不足、毎日のように外食で大好きな大盛りのカツカレーを食べていました。その結果、高尿酸血症から尿路結石を3度も経験。それから食事に気を付けるようになりました。

アルコール類は何れも体内でプリン体の分解を促進、尿酸を増やすことより、ビールだけが痛風に良くないと言う訳ではないようです。

痛風は圧倒的に男性に多い病気ですが、それは女性ホルモンに尿酸を排泄させる働きがあることが理由の一つとされ、閉経後の女性は尿酸値の変化にも注視する必要があります。

また、尿酸の原料となるプリン体は体内で80~90%が合成され、意外なことに食事からの影響は10~20%程度とのことなので、プリン体含有量が多いとされるレバー、あん肝、白子、ビール、納豆なども少量であれば悪影響は小さいものと思われます。

痛風・高尿酸血症対策のポイントを以下にまとめました。

  • 緑黄色野菜、海藻、酢の物、牛乳・ヨーグルト、果物、梅干し、豆類、イモ類などがお勧め

  • お酒はほどほどに(アルコール類は全て体内でプリン体分解を促進、尿酸を増やす)

  • 脱水によって血中尿酸値が高くなるため、夏場のこまめな水分補給はお勧め

  • 果物やスポーツドリンクに含有される果糖は体内で代謝後、尿酸を増やすため、適量を

  • 夏場の筋トレはほどほどに、散歩などの有酸素運動も併せての実施がお勧め

  • カフェイン含有量の多いコーヒー・緑茶やアルコールは利尿作用もあり、適量摂取を

  • 痛風患者の少ない女性も閉経後は尿酸値にご注意


何事も過度・過剰にならないように、栄養バランスの良い食事、適度な運動、ほどほどがおススメのようです。