超高齢社会が直面する現実

普段も千客万来には程遠い状況ですが、一昨日、昨日と特にお客様のご来店が少ない日が続きました。そんな折、昨日の黄昏時に80代前半位のおばあちゃんがお独りで来店しました。お話を伺ったところ、カレーを食べに来た訳ではなく、近隣のリハビリデイサービス施設を週2回ほど利用しており、通常はスタッフが車で自宅まで送ってくれるが、今日はスタッフ不足のため、施設利用後、送り届けて頂けず、あちこち歩き回って道に迷ってしまったとのことでした。さらに詳しい事情を聞いたところ、認知症を患っており(軽度認知障害?)、指南力低下もあり、自宅に帰る方法が判らなくなったそうです。店舗前でタクシーを止めるまでの数分間の僅かな時間でしたが、店舗内で温かな緑茶を一杯飲みながら、おばあちゃんは嬉しそうに生まれ故郷(山形県)や旦那様の話題などを語ってくれました。「機会があったら、いつか旦那様とカレーを食べに来てくださいね。」との店主の問い掛けに、おばあちゃんはニコニコ微笑みながら静かにうなずきました。またしてもほのぼのとした幸せ感を覚えたひとときでしたが、一方では超高齢社会の我が国が直面する切実な問題を考えさせられた1日でした。