2025年はオープン8年目

当初、本ブログは新年早々に掲載する予定でしたが、1月初旬に大病を患い(昨年は原因不明の体調不良が続いていました)、大学病院に入院することになってしまいました。昔から健康管理は徹底していたつもりでしたが、命に係わる重病を発症。幸いなことに今は順調に回復しつつある状況です。長年に亘る睡眠不足が良くなかったようです。バランスの良い食事、適度な運動、そして十分な睡眠時間確保の重要性を痛感しました。今後は無理のない生活を心掛けようと思います。

さて、2025年はどんな年になるのか?を考えてみました。昨年と同様、長引く世界規模でのインフレ不況、世界貿易システムの混乱、経済秩序解体⇒世界的な経済不確実性の時代への突入。地球温暖化⇒沸騰化に起因する大規模自然災害勃発、国内ではお米価格高止まり、猛暑による国内の野菜価格高騰。

今年5月で当店は開店8年目。2017年5月にお店をオープンしましたが、暫くはカレーの味が不安定な状況が続きました。当初、牛肉は和牛や国産牛を使用していましたが、品質がかなり不安定なこともあり(仕込み後、何度か廃棄することもありました)、2年前より牛肉は全て岩手の信頼できる業者の方から岩手短角牛(肥育牛のみ使用)を仕入れています。価格は高めですが、品質が非常に安定しており、仕込みもいつも安心して実施できています。チキンカレーに使用する銘柄鶏も今まで色々と変えましたが、今は特別な飼育鶏を使っています。品質も味も十分納得できる鶏肉です。

日本経済は長年続いたデフレスパイラル(売れないため値下げ⇒売上・利益減⇒賃金減少⇒お金を使わない⇒節約志向)不況。オープン時の2017年は多少景気が持ち直していたものの、リーマンショック前の水準と比べるとかなり低い水準にとどまっていたこともあり、カレーの値決めは大赤字になる価格に設定。お客さんが来れば来るほど、赤字額が増える状況でした。全く無名のカレー店であり、立地は交通の便があまり良くない住宅街。さらに2019年10月から消費税が8から10%へ引き上げられました。2020年~2023年はコロナ禍。今はインフレ不況、お米を含め、あらゆる食材価格高騰。当店のカレーセットに使用しているみそ汁のお味噌(今は無添加のこうじ味噌を追加使用、長野県産無添加味噌を4種類使用)、有機玄米、野菜、ヨーグルト、牛肉・鶏肉、カレーに使うホールスパイスなどの食材費は相当な金額であり、本当に厳しい経済状況に直面しています。

最近の世相で感じることは、「毒を以て毒を制す」、「小善は大悪に似たり」、「大善は非情に似たり」です。ちなみに店主が創ったオリジナルモットーは「弱毒は無力に似たり」。表面的に正しいことだけでは、世界の現実に対応できないことも少なくなく、本当に大変な世の中になってしまったと思います。

2025年もNCカレーは全ての国からのお客様ご来訪を大歓迎いたします。欧米、中国、台湾、香港、東南アジア、中南米、ロシア、ウクライナ(日本への避難民の方)、イスラエル、サウジアラビア、ドバイ、アラブ諸国と世界中からのお客様方に当店をご利用頂きました。苦しい時でもぶれることなく、日々、反省と創意工夫を忘れずに滋味探究、精進いたします。