食べ物を噛むことの重要性

テレビのグルメ番組では出演者が「このお肉やわらかい!口の中で溶けそうで美味しい!」と連呼しています。歯ごたえのある食べ物をよく噛むことは、舌や喉の筋肉を鍛えられ、お年寄りに多い嚥下(えんげ)障害(食べ物を上手に飲み込めない状態)、ひいては誤嚥性肺炎の予防にもつながります。他にも抗菌作用を持つ種々の物質を含む唾液分泌量が増え、口腔内の細菌増殖を抑えるなど、その他多くのメリットがあります。NCカレーで白米に比べ噛み応えのある玄米を導入している理由はいくつかありますが、上述事項も、その中に含まれます。なお、義歯でも食べ物をよく噛む食習慣は認知症予防に有効であるとの研究報告もあります。

以前、歯科大の先生が「昔の小学生は虫歯は多かったけれど、歯周病は皆無に近かった。今の小学生は逆に虫歯は減ったが、歯周病が増えている。原因は食物繊維の摂取が少なく、固いものを食べる機会も減ったからだと思う。」とラジオ番組でコメントしていました。歯周病は種々の病気につながります。

★ 食べ物を噛む習慣は舌や喉の筋肉を強化できる

★ 歩くことと食べ物を噛む運動は両方とも重要

秋バテで疲れ易い10~11月はバランスの良い食事、適度に歩き、食べ物をよく噛むことに少しだけ注力したいものです。